家を買った話

3月に家を買った。家といっても築25年の3LDKの中古マンション。大人どころか中年にさしかかっているわりに(こう書くといっぱしの大人みたいだな…フフ…)となっているところが私の幼さである。

「家買ったのよね」というとサラリとしてクールに聞こえるけれど、正しい判断だったのかよくわかりません。今2021年が終わろうとしているので9カ月住んだことになっているのだけど、この調子だと来年には飽きている気もする。飽きたからってじゃ、交換しますかといかないのが持ち家の問題だね。

 

 

 

 

1. 賃貸か持ち家か問題

最初にいうけどこれは本当にわからない。なんぼでもこの話題でやんややんやしている記事はあるので…。私は単に老後に部屋借りられなくなったらやだなと思ったのと、「家を買う」をしてみたかったので買った。

年齢的にもローン組むなら30~35年ローンと考えると40代が最後のチャンスらしい。資産家は別だよ! 40手前の今がまあ無理なく組めるチャンスかなと思ったのもある。

賃貸より自分の資産になるから…とは言いますが、このあたりはどうだかねえ…と思っている。私が売りたい時に自分の部屋が資産価値があるかどうかは怪しい。売るのだって一苦労するんじゃないだろうか。

 

2. なぜ家を買うのか

私が家ほし~と思い始めたのは2~3年前で賃貸で1Kの新築マンションに住んでいたころ。職場から40分くらいで約9畳はあったしウォークインクローゼットもあり、特に文句はない間取り。立地も駅から5分、スーパーや図書館なども徒歩圏内にあって便利な場所だった。

23区内の利便性がいいところに住みたいとか周囲にいっぱいチェーン店がほしいという希望はなく、落ち着いた静かな土地の、できれば図書館の近く…少し緑があるとうれしい…という希望。

ではなぜ賃貸から持ち家にしたかったか。これは去年の自分がメモしていました。

 

【なんで家が欲しいのか?】

・老後の住処確保

・関東でやっていくぞの覚悟

・環境変えたい

・家賃もったいないのか…?

・ほんのちょっと利便性よいところに移動したい

・広い空間がほしい

 

 

【持ち家の条件】

・生活空間わけたい。

1Kだとお絵かきしたりするテーブルとごはんを食べるテーブルが一緒。事足りるんですが、なんかなあと思うことも。これは私がだらしないからなんだけど、メリハリがなくなっちゃう。当時テレビもなかったので小さいPCで映画みてご飯食べてそのままお絵かきしたり。

それからすぐ横にベッドがある。ベッドはシングルで折り畳みの簡易的なものだったのでふつうに寝心地悪いし、帰ってきて片付いていない布団をみると気持ちが萎える。いや、片づければいいのはわかっているんですが…。お友達が来た時にベッドそのまま見せるのもちょっと恥ずかしい。

 

・将来的に動物飼いたい。

これは先日書いたねこを飼う話でだらだら語っています。ので割愛。

fujio0311.hatenablog.com

 

・駅から徒歩5~7分。それまで近かったから…体が甘やかされてしまった…。

・今の職場に通える範囲。

・スーパー、郵便局、図書館など実用性重視。

 

他にもインテリアに凝りたい、収納がいくらWICがあるとはいえもう少し欲しいとか色々あったようです。

 

【心配なこと】

・古いマンションは何年持つのか。

・大規模改修工事、建て替え予定などあれば知りたい。

これは今も心配ですね。ちなみに今のところは築25年くらいで近々大規模改修工事を予定しているみたい。新築が欲しかったけれど、一人の力で買うとなるとなかなか難しいです。

 

3. 直感で決めちゃう

このあたりがこの記事が他人にとって参考にならないところ。

家を決めるのって一代決心に思えるのだが、自分ではあんまりそう思いたくなくて。というのも服だって道具だってそうだけど、自分で実際に時間をかけて使ってみて「ふむふむこれはあたりだったな」とか「値段のわりにいまいちだな」ってわかるものだ。ぶっちゃけ住んでみないとわかんないでしょ!くらいの気持ちで決めた。

あと、ローンの相談するまで自分の経済状況がいまいちわかってなかったな…と痛感しました。このくらいは買えるのではと思っていたものの、色々支出を考えるとローンは組めても厳しいかもしれないとちょっと安めの価格設定物件でいくことに。ちなみに3か所の不動産に依頼して4軒しか見ていません。4軒目が今の部屋。

 

1軒目は築35年くらいの便利な沿線から徒歩7分。明るい陽射しと建物自体の好感度は高かったものの、ゴミ捨ての面倒くさそうなところやお年寄りしか住んでいない雰囲気、周囲の道路がせせこましい感じ、スーパーが近くにないことから没。でも本当に雰囲気は好きだったな。

 

2軒目はたくさん人が住んでいる昔ながらのマンション。やたらとベランダが広くて眺めがよかったけれど、あんまりにも風通しがよすぎるので寒々しい感じがしたのと間取りが謎で家具を置くのに苦労しそうだった。あと天井も低い。

 

3軒目。これは渋谷の不動産が担当している物件だったけど、担当者たちの慌ただしい仕事ぶりと上滑りする会話が嫌で、行かなきゃよかったなあと思った。もともと私が希望していた物件がみられず、代わりに紹介されたところに行った。15分くらい待たされて着いたマンションが外側の雰囲気がおどろおどろしくて正直恐怖でしかなかった。内装はリフォームされてきれいなんだけどね…。

 

最後に大手不動産の名前を親に聞き、HPを見て良さそうな物件があったため年内滑り込みで見られないかお願いして内見へ。それがちょうど一年前、2020年12月28日のこと。土曜日の夜と日曜日の日中と2日続けて見に行き、マンションの周囲を散歩した。一週間くらい考えたけど、年明けの1月5日には「買います」と電話をした。

あっ、この日中と夜と見に行くのは内見の方法としてオススメできるかもしれません。あとは近くのコンビニの雰囲気や道路の整備され具合とか。そこから3月の引き渡しまで怒涛の忙しさでしたが、なんとかなるものですね。

それからたくさん物件をみればみるほど欲が出て決められなくなるそうなので、内見は多くても10軒までにしておいた方がよさそうです。私は8割くらいが条件に合えば合格としていました。

 

4. インテリアコーディネーターさんを雇う

3月は何もない広い空間にただテーブルと椅子を置いて暮らしていました…。

名づけて虚無ルーム。

 

年末から年明けにかけて、インテリアを何とかしたいでござる…と友達に相談させてもらっていたところ、インテリアコーディネーターというお仕事を知る。ぶっちゃけ初めて知った。

具体的にはその部屋の家具や照明、壁紙などを選ぶ専門のお仕事だ。とても素敵な同世代の女性2人ユニットで、とりあえず相談だけでも…とその友達を介してお話して、依頼するときのプランも教えていただいた。

A. 対面で打ち合わせ後、よさそうな家具をリストアップしてくれる。

B. Aに加えて買い物も同行してくれる。

もちろんお仕事なので私がお支払いをするのである。正直、頭金も払っていたし家具もほとんど買い替える予定だったのでここでさらに支出が出るのは痛かったが、どうせプロのお仕事を見られるのなら全部知りたい!となり、思い切ってBプランでお願いすることにした。簡単な流れだけ紹介。

 

① 対面で打ち合わせ。分厚いインテリア雑誌の写真を数冊見せられ、直感で好き/嫌いを判断してふせんを貼る。これでコーディネーターさんは顧客の好みをつかむそう。コーディネーターさんに好みの雰囲気とギリギリOK/OUTのラインを把握していただく。家じゅうのサイズを測ってもらう。

 

② 対面で打ち合わせ。それぞれの部屋に何を置くか、また生活導線はどうするか、何をする場所にするかを決める。予算を立てて何をどのくらい購入するかもリストアップ。家具のサイズ感に関してはほんとうにコーディネーターさんがいてよかったと思った。

これほんとにえぐいと思ったのですが、100万円くらいで家のありとあらゆるものを買おうとすると無印良品の家になる。誤解のないようにいうと無印は機能・デザイン面・価格帯でもものすごく優秀ですが、私がすべての家具が無印になるのはちょっといやだった…。

ヴィンテージ系や北欧系の家具や照明を揃えようとすると余裕で500万円くらい飛んでいくんですよね。そこまではさすがに出せない。あとは床材や壁の色合いとのバランスの問題はある。うちはどうしても床が安っぽい素材なのが悲しい。本物の木材がよかったな。

私の好みは理想はルイス・バラガン邸ですがまあそれは無理なので…。簡素なのだけどチーク素材などのほっこりしすぎない北欧家具でそろえたいな~と希望を伝えた。コーディネーターさんに教わったポイントとしては肌に触れる家具はいいものにすること。なので、テーブル・デスク・椅子はちょっといいものを選んだ。

 

➂ 購入家具を決める。購入日を2日ほど設けて、家具探しのツアーを組む。コーディネーターさん2人が一緒に買い物に行ってくれた。とてもたのしい。最初、テレビを壁掛けにする予定だったのを私が「やっぱり壁に穴開けるの嫌なので、テレビ台買ってもいいですか」などとプランをひっくり返したにも関わらず、優しかった。テレビ台代わりのキャビネットで突然お金が飛んだけど…。

 

ちなみに家具を買いに行ったのが5月で全部いちから作っていただいてできあがったのが9月。けっこう長かった。

 

5. おわりに

椅子選びの話など本当はかなり細やかにエピソードがあるのですが、そろそろ長くなってきたからおしまいにする。

私はわりとこだわりが強いので今まで適当に選んできたものはいったんリセットしてすべて買い換えようと思い、家具はほとんど処分した。家電だけは10年選手ばかりなので来年あたりに冷蔵庫や洗濯機を買い換えたいけど…。

 

結果的にストレスのない部屋になったので思い切ってコーディネーターさんをやとってよかった。

 

【リビング】

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リビングは黒で締めて落ち着いた雰囲気にした

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STANDARD TRADEのソファとBLESSのブランケット

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フランスの古道具(布プリント用の型)

 

 

【キッチン】

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棚をつけてもらった。下の収納棚は無印。

 

【書斎】

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PFSの赤いラグがお気に入り。ヴィンテージデスクと照明が少しクラシカル。

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ときどき机を動かしたり。くじらの背骨と辻有希さんのモビールかわいい。

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某氏の木版画。ラグと同じ豊かな赤。

 

【寝室】

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ベッドもSTANDARD TRADE。シモンズのマットレスにした。寝るだけの部屋。


【衣装部屋】

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4畳くらいを丸ごと衣装部屋に。無印の家具を縦に重ねた。

 

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流木とユーカリドライフラワー よくわからないインテリアも好き

 

全然関係ないけど買って良かったもの

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東屋さんの踏み台


グラグラしている椅子にあがって作業していた経験が嫌になったので(たぶんそのうち落ちて怪我する自信がある)、良い踏み台を買いました。きれいだし、安定感があるし、脚立のような無骨さがなくて部屋になじむ。

 

 

色々変えたいところはあるけれどまずはこのあたりで。好きなもので満たされた家に帰れるのはとても幸せです。大事にメンテナンスして住みたいものです。おしまい。